今回は「025.Tittha jātaka水浴場」をとりあげました。
王の位を正式に象徴する吉祥馬(きっしょうば)は、いつもある川で水浴していましたが、一頭の未調教の若馬をそこで水浴させましたたたため、その後は嫌がって川に降りようとしませんでした。
菩薩である廷臣は、吉祥馬の意向を知り、馬を扱う馬丁に「これ、馬丁よ、バター油や蜂蜜や糖蜜でこしらえたミルク粥も、繰り返し食べれば、飽きるものだ。吉祥馬は、何回もこの水浴場で水浴したので、飽きているのだ。他の水浴場へ、吉祥馬を降ろして水浴させ、水を飲ますがよい」と言って、つぎのような詩句を唱えました。
それぞれ別の水浴場で
御者よ、馬に〔水を〕飲ませよ
人(も)、食べすぎれば
ミルク粥に飽きるのだよ
性格さえ知っておけば、人を育てる、導くということは難しくはないのです。人の性格が読めないことが、我々にある、乗り越えられない難関なのです。
今回は、7名での朗読会となりました。皆さんありがとうございました。
本当にありがとうございました。
ちょうど昨日届いた「ダンマパダ法話全集第七巻」アルボッムレ・スマナサーラ長老著の214頁から、このエピソードが紹介されておりました。
ダンマパダ285偈
Uccinda sinehamattano
Kumudaṃ sāradikaṃva
Santimaggameva brūhaya
Nibbānaṃ sugatena desitaṃ.
秋蓮手もて折るごとく
我が自己愛を打ち砕け
寂静の道 直に行け
善逝は説きぬ 涅槃(ニッバーナ)
(江原通子さん訳)
「方法さえ合っていれば、煩悩を断つことは睡蓮の茎を折るくらいに容易いことだと、ブッダは語られました。」とのこと。
話題となっておりましたが、チュッラ長者のお話のメッセージと共通するように思いました。
https://j-theravada.com/jataka/jataka052/
「チュッラパンタカを連れて行き、仏殿の前に坐らせて、「チュッラパンタカよ、東の方に向かってこの布きれを『垢とり、垢とり』と言って擦りながら、この場所にいなさい」と、神通力で作り出した清潔な布きれを渡しました。」
また、下記も初めて知ることができ、大いなる学びとなりました。
「如来十力」 は、「ブッダは真理を語る テーラワーダ仏教の真理観とその変容」によると、中部経典第十二『大獅子吼経』に記されているとのこと。
アラナ精舎経典ライブラリー 2(12). 大いなる獅子吼の経(146.~)
「十力」Wikipedia